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「ASD(自閉スペクトラム症)の早期死亡は一般人口より多い?」
The British Journal of Psychiatry (2016) 208, 232–238.
Premature mortality in autism spectrum disorder
<Abstractより>当ブログによる簡単な和訳
ASDを対象として、スウェーデンのnationwideの調査(ASD 27122人、Control 2672185人)により、全死因、死因ごとの死亡率増加、知的障害や性別が早期死亡に与える影響を調査した。ASDでは、一般集団よりオッズ比で2.56と死亡率が高かった(Control 0.91% ASD 2.60%)。性別や知的障害と死亡率との間に関連がみられた。
<総評>Abstractだけだと診断、対象者の年齢、フォローアップ期間(どの年齢まで追跡して比較したか)、年齢ごとの余剰早期死亡リスク、等の詳細がわかりませんが、ASDでは一般集団と比べて全死因の死亡率オッズ比が2.56というのは、高く感じますね。もう一点、高機能なASD、いわゆるアスペルガーな人たちのデータもどうなっているか、気にかかります。
愛知県豊田市の心療内科 豊田土橋こころのクリニック 2016年8月開院
2016.04.07 | こころの症状や病気,自閉スペクトラム症(ASD) 広汎性発達障害(PDD),論文紹介,女性のうつ病 不登校 子育て 受験 妊娠出産 月経困難 気分の波