ブログ

TEL0565-41-7730

9:30~11:45、14:00~16:15
休診:木午後・土午後・月・日祝
初診のご予約は、070-9102-1247にお電話ください。

お電話の前に、はじめて受診される方へ をお読みください。

  1. ホーム
  2. 医院ブログ
  3. こころの症状や病気
  4. その他の良くある病気
  5. 発達障害
  6. ADHD 多動 不注意 衝動性
  7. 「ADHDのセミナー」 Lancet誌のseminarより

ブログ

「ADHDのセミナー」 Lancet誌のseminarより

Lancet誌は、インパクトファクターが45.217(2014)と世界の医学雑誌でも屈指の影響力のある総合医学雑誌です。現時点での最新知識をまとめたものSeminarという形で公開してくれるので、これを読めば最新トレンドをつかむことができます。心療内科/精神医学分野の内容もちょくちょく特集されます。今回は最新のADHDのまとめです。Abstractは無料公開されているので、訳してみました。本文はお金を払わないと読めません。 study_daigakusei_man Lancet 2016; 387: 1240–50 <Abstract> 和訳は当ブログ、和訳の()は訳者の注 Attention deficit hyperactivity disorder (ADHD) is a childhood-onset neurodevelopmental disorder with a prevalence of 1·4–3·0%. It is more common in boys than girls. ADHDは子供の頃に起こる神経発達障害で有病率は1.4-3.0%である。男児に多い。 Comorbidity with childhood-onset neurodevelopmental disorders and psychiatric disorders is substantial. 子供の頃に起こる神経発達障害と精神障害の併存は、かなり多い。 ADHD is highly heritable and multifactorial; multiple genes and non-inherited factors contribute to the disorder. Prenatal and perinatal factors have been implicated as risks, but definite causes remain unknown. ADHDは高度に遺伝要因があり、多因子的である。多くの遺伝子と遺伝によらない要素がADHDに関係している。出生前、周産期の要素もリスクであることが示されてきているが、決定的な要因はわかっていない状態である。 Most guidelines recommend a stepwise approach to treatment, beginning with non-drug interventions and then moving to pharmacological treatment in those most severely affected. ほとんどのガイドラインでは、治療にはステップワイズアプローチ(段階的なアプローチ)を勧めている。最初は、非薬物両方から始め、症状の重い人には薬物療法へ移行するというものである。 Randomised controlled trials show short-term benefits of stimulant medication and atomoxetine. RCT(エビデンスレベルの高い臨床試験です)では、短期間の刺激薬(国内ではコンサータ)とアトモキセチン(国内ではストラテラ)の効果が示されている。 Meta-analyses of blinded trials of non-drug treatments have not yet proven the efficacy of such interventions. 非薬物治療は、メタアナリシスによって効果が証明されているわけではない。 Longitudinal studies of ADHD show heightened risk of multiple mental health and social difficulties as well as premature mortality in adult life. ADHDの縦断的(1時点ではなく、長期にわたる観察)な研究では、こころの健康や社会上の困難のリスクを高め、成人でも早期死亡があることが示されている。 <総評> ADHDは、気分障害、不安障害などが生じるリスクが高く、早期死亡も増えます。遺伝的要因としては、遺伝される要因に加えて、加齢によるの男性精子の突然変異増加の影響も言われています。 子供のADHDだけでなく、大人のADHDの相談で来院される方も増えており、うつ状態や適応障害もよく見られます。まずは対人関係がうまくいくようにしていきましょう。 子供 なかよし 治療は、お気軽に当院までご相談ください。 愛知県豊田市の心療内科 豊田土橋こころのクリニック 2016年8月開院

2016.04.06 | ADHD 多動 不注意 衝動性,こころの症状や病気,論文紹介,ヒトの遺伝と多様性に関して,女性のうつ病 不登校 子育て 受験 妊娠出産 月経困難 気分の波