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「周産期うつ病の遺伝率は?」うつ病との遺伝的オーバーラップ
Heritability of Perinatal Depression and Genetic Overlap With Nonperinatal Depression Am J Psychiatry 2016; 173:158–165
<Abstract和訳>当ブログによる
方法:スウェーデン人の双子3427人とスウェーデン人コホート580006人の女性
結果:周産期(妊娠中と産後)うつ病の遺伝率は妊娠中で54%、44%(解析方法で異なる2つの数字が挙げられていました)であった。周産期でないうつ病の遺伝率は32%であった。遺伝要因の3分の1が周産期うつ病に固有であり、周産期うつ病はうつ病の中でも1つの群(subset)を形成しているようである。
<ブログ総評>
・DSM-5のうつ病は症状で決められていて、多様な群が含まれます。
・例えば、若年発祥のうつ病と高齢発祥のうつ病は異なる病因があるかもしれません。
・今回は周産期うつ病の遺伝要因を調べたところ、特有の遺伝要因があることが示唆されました。
・周産期の不安、うつ症状は大変つらいものです。薬物療法への心配がある時は、精神療法で対応させていただきます。
愛知県豊田市の心療内科 豊田土橋こころのクリニック 2016年8月開院
2016.04.15 | うつ病のすべての記事,認知行動療法(CBT),こころの症状や病気,カウンセリング,論文紹介,ヒトの遺伝と多様性に関して,DSM-5