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「精神疾患の遺伝率はどれくらい?」
Psychiatric ‘diseases’ versus behavioral disorders and degree of genetic influence Psychol Med. 2011 Jan;41(1):33-40
<文献解説>当ブログによるAbstract和訳と解説
・精神関係の病気だけでなく、行動の障害も遺伝率がそれなりにあるのではないかということで、2011年時点での遺伝率を調べた文献です。
・元文献の集団が違うので、遺伝率の比較は参考までと思いますが、 結果は以下の通りです。
・bipolar disorder (85%) 双極性障害
・schizophrenia (81%) 統合失調症
・Alzheimer’s disease (75%) アルツハイマー病
・anorexia nervosa (60%) 神経性無食欲症
・panic disorder (43%) パニック症
・major depressive disorder (37%) うつ病
・generalized anxiety disorder (28%) 全般不安症
・cocaine use disorder (72%) コカイン使用障害
・alcohol dependence (56%) アルコール依存症
・sedative use disorder (51%) 鎮静剤使用障害
・cannabis use disorder (48%) 大麻使用障害
・stimulant use disorder (40%) 刺激薬使用障害
・依存症や物質使用障害も遺伝率が高く出るものがあります。
・報酬系の遺伝要因が関係しているのでしょうか。
・ここでは、社交不安症、ADHD、ASD、ゲーム依存、タバコ依存、スマホ依存、SNS依存などは評価されていませんね
。 愛知県豊田市の心療内科 豊田土橋こころのクリニック 2016年8月開院
2016.04.17 | うつ病のすべての記事,双極性障害 Bipolar disorder 1型 2型,こころの症状や病気,パニック症 パニック障害,統合失調症,論文紹介,認知症,ヒトの遺伝と多様性に関して,依存症