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ADHDかと思ったら、うつ病だった
・成人で仕事中に、「集中力がない」「仕事がはかどらない」ということで、ADHDを疑って受診される方が増えています。初診された後の診断は、うつ状態/うつ病が多い印象です。
・ADHD→うつ病併発の場合
小学校の時から、忘れ物 多動 かんしゃくが目立つ
→大人になってADHDの症状(多動など)はちょっと良くなるが、仕事のストレスでうつ病になり(ADHDがあるとうつ病になりやすい)、「ADHD+うつ病」の状態となり、注意力や遂行機能が悪化し、仕事がますますうまくいかなくなる
→心療内科受診
→うつ病の治療を優先(うつ病の症状があるとADHDは診断しにくい)
→うつ病は良くなったが、ADHDの症状も診断基準を満たす。
・ADHDなさそう→うつ病併発の場合
小中学校で、忘れ物や多動 かんしゃくは目立たなかった
→ 大人になり仕事のストレスでうつ病となり、不眠 気分の沈み 集中力低下が出現
→実はADHDだったのではないかと思い、心療内科受診
→うつ病の治療を優先(うつ病の症状があるとADHDは診断しにくい)
→うつ病が良くなったら、ADHDの症状は診断域値以下となる。
・当院での成人/子供ADHDの治療は、薬物療法と生活指導になります。
・服薬量の調整と副作用チェックを慎重に行うため、しばらく毎週受診が必要です。
・添付文書上、自動車運転は不可となりますので、その点も理解されて、治療を開始されると良いと思います。
・自閉症スペクトラム症を合併があると思われる方も少なからずいらっしゃいますが、こちらは診断と治療が大変難しく、現在のところ、当院では専門的な治療を行うことが難しい状況です。
豊田土橋こころのクリニック 院長
2017.03.08 | ADHD 多動 不注意 衝動性,うつ病 一般,こころの症状や病気