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「双極性障害と産後サイコーシスに関する産後の再発リスクは?」
Risk of Postpartum Relapse in Bipolar Disorder and Postpartum Psychosis: A Systematic Review and Meta-Analysis
Am J Psychiatry 2016; 173:117–127
<Abstract和訳>
目的:双極性障害、産後精神病(サイコーシス)、その両方の病歴があると、産後の再発が高リスクとなる。このメタアナリシスでは、産後の再発リスクをメタアナリシスで評価する。
結果:4023人が対象となり、産後再発リスクは35%であった。双極性障害で重症の産後うつ病を経験する頻度は17%で、産後精神病では29%であった。両社の合併によるリスクを調べるための情報は不十分であった。双極性障害で服薬していない場合の産後再発率は66%であった。予防服薬した人では23%であった。
結論:病歴のある人の3分の1が再発した。双極性障害の情勢では、妊娠中の予防内服継続をすると、産後の再発予防効果があった。産後精神病の病歴しかない女性では、出産直後の予防内服開始が、子宮内での薬物暴露を回避しつつ、再発のリスクを少なくした。
<ブログからのコメント>
妊娠中の双極性障害の薬の服薬をどうするかというのは、大変難しい問題ですね。子供のことを考えると妊娠中の内服を辞めたいという方もいらっしゃいますが、再発率は66%VS23%と大きな差があるようです。この差を大きいととるかは個人によってかなり異なるでしょう。BP2の割合がどれくらいだったかも気になりますね。
愛知県豊田市の心療内科 豊田土橋こころのクリニック 2016年8月開院
2016.04.22 | うつ病のすべての記事,双極性障害 Bipolar disorder 1型 2型,こころの症状や病気,論文紹介